2015年6月12日金曜日

高齢者がスマホを使えるようになるには?


母のガラケーが壊れました。それをきっかけに母が「スマホにしてみようかしら?」と言い出したので、とうとううちの母もスマホデビューしました。

ヤマダ電機で色々説明を聞いた結果、Yモバイル & Nexus5に。

Nexus5が9800円で購入できるというのと、10分までは通話無料というのが決め手です。

ちなみに、うちの母は70歳を超えています。


高齢者がスマホを使うときに障害となるもの


1.料金


スマホは、ガラケーに比べて通信料がバカ高いです。普通のキャリアでスマホにすると安くても5000円ぐらい。母がショップで聞いた時には、10000円ぐらいしますよっと言われたそうです。

現状、月々2500円ぐらいしか払っていない携帯料金が10000円近くに上がってしまうと聞いては移行しづらいです。

母も「年金生活者が月々10000円払うのはきつい。」と言っていました。

ただ、これに関しては格安simを利用することで解決できます。

一番安いのだと1500円ぐらいからスマホデビューできます。

もう少しまともにデータ通信を入れると2000円〜3000円ぐらいでしょうか。

これぐらいなら年金生活者でも大丈夫でしょう。

2.操作性


もう1つ障害になるのが操作性。多くの高齢者にとってスマホのUI(ユーザーインターフェース)は複雑で分かりづらいです。

スマホは色々なことができる分、UIは複雑になりがちです。

母曰く「見るところが多すぎてよく分からない。」とのこと。

1画面内の情報量が高齢者にとっては多すぎるのだと思います。

また、Android携帯を使うときによく感じるのですが、情報の強弱の付け方がいまいちで、「えっ、ここが重要なの?」とか、「ここがボタンなの?」っていうのが結構あります。

さらに、今回、母がスマホを操作しているのを見て思ったのが、知らず知らずのうちに、自分の中で当たり前になっている文法が、母にとっては当たり前ではないということ。

例えば、バーが伸びているような図は、作業がどの程度進んでいるか示しているだとか、グルグル何か回っていると何か処理中であるとか、そういうのをごく自然に受け入れてしまっていますが、母にとってはそれは自然では無いんですね。

私らの世代は、小さい頃からファミコンなどのゲーム機があったし、孝行ぐらいの時にはパソコンが普及しだしたし、コンピューターとの付き合いは20年以上になります。

20年分のリテラシーの積み重ねを元に「このアイコン直感的でしょ?なんで分からないの?」っと言ってしまうけれども、親世代には分からないんですね。

20年分のリテラシーの断絶は、UIの改善だけでは解決できないように感じました。


じゃあ、ガラケーのままで良いのでは?


じゃあ、ガラケーのままで良いじゃんという話もあるわけですが、LINEで通話料を浮かせられるし、Facebookで息子の近況を確認できるし、温泉旅行に行く時にカーナビ代わりに使えるし、使いこなせたら高齢者でもスマホって便利だと思うんですよ。

先にも述べたように、UIを良くするっていうのにも限界があると思うので、高齢者側からデジタルUIに近づくための何かが必要なんじゃないかと思います。

子どもたちにとってのTVゲームって、そういう側面があると思っていて、高齢者にとっての、それは何なんだろうな?っとそんなことを思いました。


TVゲーム(ゲーム専用機)がデジタルUIに慣れるのに良いツールと思う点


考えるほどに、子どもたちにとってのTVゲームってデジタルUIに慣れるのに良いツールなんだなっと思ったので、その理由を以下に挙げます。

1.間違ってもダメージが少ない。

TVゲームはゲームの中で世界が完結しています。
スマホだと、間違って、余計にお金がかかったらどうしよう?っとか、変な人に電話かけちゃったらどうしよう?っとか、気を使う部分が多く、思い切って try & error しにくいです。
何事も学習には、try & error が重要だと思うので、間違うことに対して気後れしてしまう環境は良くないと思うんですね。

2.用途が絞られているのでUIがシンプル。

スマホは、いろんなことができる分、UIも複雑になりがちです。
ゲームは用途が絞られているのでUIをシンプルにでき、デジタルUIの導入編としては最適だと思います。
(もちろんゲーム自体の複雑度にもよって、ゲームのUIといえでも複雑なものもあります。)

3.UIがストレスレスにできていることが多い。

よく言われることですが、ゲームは生活必需品ではないので不快に思われたら捨てられてしまいます。
そのため、生活必需品であるデジタルデバイスに比べて、ストレスを感じにくいように、UIがよく考えられて作られている傾向があります。
UIに触れ続けることが苦痛ではないので、学習が継続しやすいです。

1〜3を満たすようなものに高齢者が触れて貰う機会があれば、高齢者もデジタルUIに慣れてもらえるのではないかと思いました。もしくは、高齢者がこぞってやりたくなるようなゲームを作るか。

超ゲーム嫌いのうちの母がゲームをプレイするというのは、なかなか想像がつかないですが。。。


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